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Chie Hayashi official

あのノートが教えてくれたこと

先日、実家で見つけたノート。

私が大学生の時に使っていたスケジュール帳が出てきた。

懐かしさとともにページをめくっていくと、

1か月のスケジュールがビッシリと埋まっている。

週4回のモダンバレエのレッスン、子どもにバレエを教えるアルバイト、

もうひとつ、早朝のテレビ局のアルバイト、それに加えて友達とご飯を食べに行ったり、

夜遊びしたり、デートもちゃっかりスケジュールに入っている。

次のページには、1か月に観た映画5本、読んだ本6冊、

これから行こうとしている舞台や、映画、他の大学の学園祭の予定まで。

しばらく眺めていていると、その時の自分の状況がだんだんと思い出されてきた。

学校の帰りに途中下車し、友人とお茶をしおしゃべりをし、慌ててレッスンに向かう。

家に帰ると、友人に手紙を書いたり彼氏と長電話をしたり、その頃ハマっていた映画をレンタルして 明け方まで観たりしていた。

勉強していた記憶はあまり思い出せないのだけど(笑)

とにかく毎日動き回っていた。

あれもしたい、これもしたい、好奇心の思うままに、自由に。

先月、私の踊りの恩師がお亡くなりになった。

現代舞踊協会の会長を長年務めていた折田克子先生。

私が尊敬してやまない折田先生は、生前よくこの言葉を口にされていた。

『よく生きる事はよく動く事』

子どもの頃はこの言葉の意味があまり理解できずにいた。

大人になると体力が衰えるから、そうならないようにかな?

なんてぼんやりと思ったりしていた。

けれども、今、すっかり大人になって見える景色も変わってきた。

よく動く、とはただ動くのではない。

動く前に何をしたいのか。

それはひとりひとりの思考から始まる。

私は何をしたいのか。

本当の自分に聞いてみる。

学生時代、毎日飛び回っていた頃のように自由に選択をし、

自分のしたい事をする。

社会に出たり、結婚をしたり、子どもができたり。

私達は、いつからか、「したい事」よりも「しなくてはならない事」に日常を追われてはいないか。

そんな中で、あなたのしたい事は何ですか?

と聞かれたら…。

年甲斐もなく。

そう、年甲斐もなくやってみてはどうだろうか。

最近の私は、年甲斐もない事ばかりやってる気がする。

失敗したら?

私が自慢できる事は、失敗の数が誰よりも多いことだと胸を張れる。

証拠は、あのノート。

あれだけの予定を入れ、経験をしていたら、その分失敗も同じだけある。

だから恥をかくことを恐れてはいないし、恥ともあまり思わない。

あのノートが教えてくれた事。

人生は、自由に、そう、私が自由に選択できる。

しなければならない事に追われているひとも、少しだけ何かを手放して自分の

時間を作ってみてはどうだろうか。

自分を大切にする事はそんな事かもしれない。




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